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2009年 06月 27日

センチメントの潮目

この数週間、リートの投資口価格が極めて堅調に上昇している。
都心空室率や成約賃料といった不動産のファンダメンタルズを支える指標にはそこまで大きな変化はないのだが。

この数週間内にリート業界にあったことといえば、

・DAオフィスリートの運用会社が大和証券に変わり、「運用会社の変更」という形でリートの信用力が向上しうることが証明された。

・日本賃貸住宅リートが長期ローンを引くことに成功し、(裏で多額のアップフロントフィーを取られているとは思うが)投資口価格が低迷しているリートでも借り換えを乗り越えられることが証明された。

・ジャパンプライムリアルティリートが大幅な資産の入れ替えを行い、配当を維持しながらポートフォリオの質的改善ができることが証明された。

といったあたりが挙げられる。

少し前まで、リートといえば返済期限の来る借入に対して借り換えができるかどうかが、もっぱらの投資判断材料となっていた。
銀行が借り入れをしてくれなければ、死あるのみ。
それはつまり、リート側に主体的に成す術はなく、ただ銀行に生殺与奪を握られているのみと思われていたということだ。

それがこの数週間、先に挙げたようなリート自身の努力でリスク改善が可能となることが広く知らしめられ、それが投資口価格の改善に繋がったものと思われる。
ファンダメンタルに変化はないが、投資家センチメントに変化があって投資口価格が改善されたわけだ。

長期的に見れば、ファンダメンタルズに変化がなければ騰勢も頭を打ってしまうのだが、とはいえファンダメンタルズの改善の起爆剤となるのはこうしたセンチメントの改善なんじゃないかと思う。

リートがやるべきことはこれからも投資家センチメントを強気へ維持する努力をすることだ。努力が実っていることをプレスリリースし続け、短期的なセンチメントから長期のファンダメンタルズ変化につなげることじゃないかと思う。


最近久しぶりにリクルーティングエージェントから電話があった。一部ではあるがこれまで身を潜めていたファンドが資金を蓄え、次に人材の調達を着手し始めているそう。

人が動き始めているということは、不動産投資市場の夜明けも近いんじゃないだろうか。
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by kshrtkt | 2009-06-27 23:25 |
2009年 04月 29日

5月天井


米国の主要指標が下げ止まりを見せて4月中旬まで上げ基調になっていた輸出株が、決算開示がなされてからは急落。

「期待で買い、現実で売る」なんて相場の格言を地で行く状況だ。リートも連れ安になっている。今期(2010年3月期)の見込みが市場の期待を下回っていることが急落の要因らしい。

ところで今期の決算見込みはどんなスタンスで作っているんだろうか。悲観シナリオなのか、ある程度将来の回復を織り込んでいるのか。それでもって、開示されたものの扱いは大きく変わる気がする。

が一方で、時々刻々と経済情勢状況が変わっている現状においてはそれが強気か弱気かも判断つけられないのが現状だと思う。見通しは暫定的とした鉄鋼各社は正直だと思うし非難されるものではないと思う。結局しばらくは日々の変化に一喜一憂せざるを得ない状況が続くんじゃないだろうか。


さて、リートの話。
最近は週に2回くらいのペースでリート批判の記事が新聞に載っている気がするが、4/29日経新聞朝刊にリートについてのコラムが載ってます。内容は、鑑定評価の不透明さについて。

リートが物件を取得する際には、取得価格の妥当か検証できるよう、国家資格を持つ不動産鑑定士が評価書を出す。そこには採用キャップレート(※)が記載されるんだが、コラムの筆者は同一用途同一地域の物件でもリートごとに採用キャップレートが大きく異なっていることを問題視した上で、キャップレートの適正さを検証できるよう鑑定評価書全文を開示せよと唱える。

半分的を得ているけど半分は大ハズレな感じだ。
東京フレンドパークでダーツは的にあたったけどタワシだったような。

鑑定評価書を全部開示すれば、適正なキャップレートは分かるんだろうか。仕事上たらふく鑑定評価書を見ているが、真に適正なキャップレートは分からないと思う。

同じような物件でもキャップレートが異なる理由の1つは、物件に個別性があることによる。同じエリアに属する同じ用途、同じ規模の物件AとBを比べても、例えばBが古い建物だったり土壌汚染の可能性がある場合、Bの方がリスクが高いためキャップレートは上がる。こうした物件の個別性がちゃんと評価されているかを検証する意味では、鑑定評価書の全開示に一定の効果はある。

が、キャップレートを決める上では正直この辺はあまり影響が強くない。将来の経済の経済見通し、ファンダメンタル予測などのマクロ的影響の方がよほど強い。そしてこの「見通し」ってのは市場参加者のコンセンサスで出来上がるもんなのだ。その物件の中身を根掘り葉掘り調べて分かるもんじゃない。

1,2年前3%の利回りで買われた物件が、今は5%で取引される。それは将来の見通しが急変し、不動産マーケットの参加者の意識が変化したことによる。では当時3%で買った人が悪者だったかというと、一概にそうとは言えない。3%が妥当だというコンセンサスが、当時にはあったのだから。

鑑定評価書のキャップレートは、その価格時点の市場コンセンサスを映したにすぎない。
そう考えると、リートを買う人は自らの責任でそのコンセンサスを検証し、その投資法人の物件購入の妥当性を自ら判断しなければならないことになる。一般の人に不動産投資の門戸を広げるリートの存在意義に照らすと酷な結論だ。投資にリスクがつき物であることは当然であるにしても・・・。

より安全性の高い、デット部分へ投資できるリート商品なんかが今後は求められるんだろうか。この辺についてはまた改めて考えてみよう。

※キャップレート:その物件の運用により得られる利回り。ハイリスクならばハイリターンを求めるためキャップレート値は上がり、リスクが低ければローリターンでも満足するため値は下がる。
「 物件価格 = 物件から上がる利益 ÷ キャップレート 」
従ってキャップレートが下がれば物件価格は上がるわけで、物件取得価格の妥当性とこの値の関係が極めて大きい。
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by kshrtkt | 2009-04-29 20:31 |
2009年 04月 23日

投資法人債格下げ

今日は投資法人債の格付けニュース多かったなー。
格下げ食らったとこはどこもLTV高いとこだったが、格付けにもLTVの高低が加味されたか。

投資法人債償還後の財務方針をどうとるか、気になるところ。償還分を借り入れで賄うのか、新たに投資法人債を募るのか、投資法人債の利率はどうなるか。
ゆうちょ銀と政策投資銀行によるリート支援ニュースがあったが、シニアローンだけでなくメザニンに位置する投資法人債償還に対しても支援をするんだろうか。

保有資産の時価資産額からすると、最近のリート投資口価格は割安に見える。(賃料先安傾向や空室率上昇傾向を堅めに見込んでも。)それでも投資口価格が低空飛行なのは、やはり資金繰りなど財務分野のリスクが高いと評価されているからなんだろうか。
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by kshrtkt | 2009-04-23 00:00 |